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▲ 水発電機について説明するGホールディングス平井正昭会長(写真 李勝敏 東京特派員) |
[LOCAL 世界 = 李勝敏 東京特派員] 去る22日、横浜みなとみらいの横浜グランゲート2階で開かれた展示会にて、組立式の災害用「TAGボードハウス」と、水発電機「Aqua Charge」の2製品が展示され、来場者から多くの関心を集めた。
自然災害発生時、被災者が体育館などの避難所で身を寄せ合い、長期間不自由な生活を強いられているシーンをよく見かける。被災民の中には、体の不自由なお年寄りや乳飲み子を抱える家族も多く含まれる。暑さ、寒さの他にも、騒音や照明のストレス、プライバシーがないなど、避難所生活が長期に渡れば渡るほど、身体的、精神的負担は想像を絶するものがあるだろう。
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▲ 水発電機について説明するGホールディングス平井正昭会長(写真 李勝敏 東京特派員) |
そこで、そのような避難所暮らしの負担を少しでも軽減しようと開発されたのが「TAGハウス」だ。「TAGボード」と呼ばれる材料は、NASAも採用する特殊な断熱材が強化段ボールで挟まれたもの。強化段ボールは、通常の段ボールのように軽量だが、その表面は鉄板並みに硬く、1平米あたり1トンの重量にも耐えられる。さらに、その強化ダンボールによって挟まれた断熱材は、−273度から650度まで耐えられるという驚異的な断熱性を誇る。
TAGハウスは、その軽量性から利用者自ら組立てと分解が可能だ。分解すれば積み重ねられるため置き場所にも困らない。室内の音が外に漏れにくく保温性が高い特徴から、乳飲み子の夜泣き対策や診察室としてなど、その用途も幅広い。
また、TAGボードを様々なデザインで加工すれば、家具や什器などにも活用できる。また基本素材が段ボールであるため、再利用も可能というエコな側面も忘れてはならない。
このようにTAGボードは、私たちの生活全般に使用できる重要な素材として、今後ますます注目を集めそうだ。
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▲ 強化段ボール製パレットなら車重にも余裕で耐えられる |
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▲ Gホールディングス開発による水発電機「Aqua Charge」 |
水発電機「Aqua Charge」は、水と少量のオイルから電気を生成する、画期的な発電システムだ。現在、水:オイルの比率が7:3で稼働することが確認されているが、今後改良を重ねることにより、さらにオイルの比率を下げられる可能性を十分に秘めているという。このように、主原料が水であるため、極めて経済的で、CO2の排出量も大幅に低減できることから環境にも優しい。
この「Aqua Charge」を自動車に積載しておけば、どこでも給電できるため、給電所探しに苦労したり、長い列に並んで待つ煩わしさからも解放される。
また、災害時には非常用電源としても活躍する。
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▲ Gホールディングスベトナム株式会社グエン・ニヤヤット・キエン社長と加藤浩典技術顧問 |
Gホールディングス社では、このAqua ChargeとEV、充電器を組み合わせ、それらをTAGボード製コンテナに格納した一体型発電・充電ユニットを考案している。これを活用すれば、EV用電源と家庭の電気代をゼロにし、さらに余った電気を売電して収益を上げるところまでを目指せるという。
また、同社開発による熱分解廃棄物減容機を、このAqua Charge発電システムと組合せてTAGボードコンテナに格納し、それをトラックの荷台に積載することで、可動式オフグリッド廃棄物処理システム「Vanishing Box」の製品化も準備中であるといい、ますますGホールディングス社の今後の展開に目が離せない。
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▲展示場を訪れた訪問者達 |
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